役に立ちそうなことをつらつらと書かせていただきます。
ところでマッコウクジラって、どんな姿か頭に直ぐ浮かびますか?
はい。こんなやつですね。
頭がでかいクジラです。歯クジラの中で最大で、歯のある哺乳類の中で最大でもあります。
ダイオウイカを食うとか言われていて、深海1,000mまで潜って探しにいくらしいです。
他にもいろいろエピソードがあるのですが・・・詳しくはwikipediaにお任せいたします。
対象物にまつわる歴史やデータを知ることで、愛着が増し、きっとより良い造形ができるんじゃないかと。
そんなことを思いつつ色々調べるのも楽しいもんです。
というわけで、まずは調査や資料集めです。
2月某日
幼少期のあぶらねんど造形以来、骨格どころか生き物の模型すらまともに作ったことがないので、
正直どうしたもんかわかりません。
とりあえず、どうやって作るかを考えるためにも、まずは資料集めをします。
クジラの専門書購入とかも考えましたが、買ったところで骨格の資料がどこまで載ってるかもわからないし、
大抵手が出るような値段じゃないので早々にあきらめます。
とにかくネット上や図書館などで手に入る写真、スケッチ、論文などのFree資料を漁りまくります。
これが最初に手に入れた全身骨格のイラストです。
wikipediaに載ってるやつですが、いまいち精密さに欠けていて、各部の形状を捉えきれません。
とはいえ、全身がわかるせっかくの資料なので、
この画像をA3で出力したサイズを完成サイズ(= 370mm)に決めました。
大きすぎたら作業量は増えるわ材料費も嵩むわで大変だし、
小さすぎても再現したいディテールがスケール感に合わなくなるので、きっと思ったように作れません。
ちょうどいいサイズになると思います。
最大サイズのオスと想定するならば約20mなので、スケールは1/54くらいになります。
スケールが決まると、欲しくなるのが実測データです。
そんな期待に応えてくれるような資料がPDFで公開されているのを発見。(※1)
骨格の各部位の実測データを詳細に調べておられました。
おかげさまで、側面図や写真からだけでは得られない、製作の道標となるような貴重な資料となりました。
著者の方も、まさかこんな使い方をされるとは思われなかったのではないでしょうか。
この場をお借りしてお礼申し上げます。
写真もたくさん手に入れました。
古くから鯨油採取のための捕鯨対象だったためか、世界各地に骨格標本が残っているようで、
写真を検索すると、実にさまざまな標本の写真が手に入ります。
また、東京に用事で出かけた際には、国立科学博物館に出向いて実物を拝みにも行きました。
そのときの写真などなどを以下に載せますんで、ご興味があればごらんください。
コチラ
・・・時間をかければ色々出てくるもんです。
下図は、洋書の調査で発見した精密なスケッチです。
写真以上に正確なディテールを知ることができる素晴らしい資料で、
各パーツの大きさおよび形状確認は、これらを原寸出力して行いました。
資料集めはだいぶ捗ったのですが、側面図と平面図を写真などと見比べても、
各胸椎の形状がいまいちつかめません。
正確なサイズを取りつつ、およその形状を知るために図面を起こしました。
写真や資料を参考にしてますが、はっきり言ってかなり直感で書いてます。
サイズは※1の文献から計算で割り出し、方眼紙にせっせと描いていきました。
上段は胸椎(11個)です。腰椎も描こうと思ったのですが挫折しました。ほとんど形おんなじだし・・・
ちなみに一部はこちらの資料を参考にしてます。
(A:第8胸椎、B:第9胸椎、C:第10胸椎、D:第5腰椎)
ここまでやると、なんとなく作れそうな気がしてきます。次回はいよいよ製作開始です。
(実際は、製作作業と並行してやってるんですが・・・)
※1)
琉球大学の「マッコウクジラの骨計測」。
問い合わせさせていただいて、リンクの可否をいただこうかとも思いましたが、連絡先がわからず断念。
興味のある方は、調べれば直ぐにわかると思います。
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